1次試験対策
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1次試験の勉強方法(企業経営理論)

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企業経営理論の合格率

直近5年間の科目合格率は以下の通りです。直近2年は易化傾向です。

実施年度科目受験者数科目合格者数科目合格率1次試験合格率
平成29年度12,108人1,091人9.0%21.7%
平成30年度13,037人927人7.1%23.5%
令和元年度15,026人1,625人10.8%30.2%
令和2年度11,462人2,226人19.4%42.5%
令和3年度15,117人5,253人 34.7%34.6%
注:「科目合格者数」には「1次試験試験合格者数」は含みません。


企業経営理論は抽象的で分かりづらい設問が多く点数が伸びにくい科目です。2次試験に深く関わる科目であることからも、時間をかけて取り組むべき科目であると言えます。

出題範囲

企業経営理論の範囲はメチャクチャ広いです。書くのもしんどいので、以下でご確認ください…。

(中小企業診断協会サイト)中小企業診断士試験「試験案内」

大きくは企業経営論、組織論、マーケティング論の3つに分かれます。それぞれ2次試験に深く関わりますので、満遍なく学習を進める必要があります。

勉強する時に気をつけること

定義を正しく押さえる

VRIO フレームワークにおける競争優位に関する記述として、最も適切なものはどれか。


ある経営資源が数多くの企業に保有されていても、外部環境の機会を適切にとらえ脅威を無力化するものであれば、この経営資源は一時的な競争優位の源泉となる。


経営陣のチームワークや従業員同士の人間関係などの組織属性が経済価値を生み、希少性があり、かつ他の企業による模倣が困難な場合、この組織属性は企業の一時的な競争優位の源泉となる。


組織内のオペレーションを他の企業に比べて効率的に行うことができる技術やノウハウが、業界内で希少である場合、模倣困難性を伴わなくても企業の一時的な競争優位の源泉となる。


他の企業が獲得できない経営資源が経済価値を持ち、業界内で希少である場合、その経営資源を活かす組織の方針や体制が整っていなくても、持続的な競争優位の源泉となる。

令和2年度企業経営理論 第1問

VRIO分析とは、4つの観点から自社の経営資源における競争優位性を分析するものです。

  • Value: 経済価値(そのものに価値がある)
  • Rarity: 希少性(競合他社が持っていない)
  • Imitability: 模倣困難性(マネされにくい)
  • Organization: 組織(資源を最大限活用できる)

そもそもValue(経済価値)が無ければ当然競争優位性はありません。いま時点で希少性が高くても、模倣されやすければ競争優位を保つことができないでしょう。ポイントは、どれかを持っていれば競争優位性を獲得できるわけではない、ということです。

ここまで理解していないと、本設問の正解を選択することは難しいでしょう。

ちなみに本設問の正解は「ウ」です。
模倣困難性がなくても、一時的であれば競争優位性を獲得することが可能です。

規模の経済は、モノづくりをする企業にとって重要である。規模の経済を説明する記述として、最も適切なものはどれか。(ア、イ、ウ略)


産出量の増大に伴って単位当たりの製品を産出する平均費用を低下させるべく、一度に数多くのアウトプットを産出するようにする。


累積生産量を増やして単位当たりのコストを下げるようにする。

平成29年度企業経営理論 第8問

規模の経済とは、企業の規模や生産量の増大により、単位当たりのコストを下げることができる現象のことです。これだけ覚えていると、どちらが正解か迷ってしまいます(ぶらんちは相当迷いました)。

規模の経済は、文字通り大規模であることに着目します。大企業が大きな工場で大量生産したときの単位コストは、町工場が少量生産したものよりも低い、ということですね。

一方、「累積生産量を増やすと単位当たりのコストが下がる」のは経験曲線効果です。大企業でも町工場でも、生産を繰り返すうちに効率が上がり、単位当たりのコストを下げることができる、ということです。
なので正解は「エ」です。

このように、企業経営理論は正解以外の選択肢もそれらしい文章のため、きちんと理解していないと相当悩みます。
正しく定義を押さえて、惑わされないようにしましょう!

労務関連法規は後回し

労働関連法規とは、労働基準法や社会保険制度などのことです。

本分野は覚えるものが「満60歳以上」「40時間」など数値が多く、本番試験でも対応しにくいものが多いです。さらに法改正も頻繁にある、2次試験には出題されない等、試験勉強という意味では効率性が低い分野です。

毎年5問程度出題されるのですが(点数換算で10~15点)、ぶらんちは捨て問と認定し、取れたらラッキーくらいの位置づけにしちゃいました。他で60点が確保できれば問題ないので…。

ただ、「将来独立しよう」「会社を設立しよう」と考えている方は、体系的に勉強できるチャンスですので積極的に取り組んでよいと思います。

身近な話題と結びつける!

おそらく企業経営理論が、皆さんの抱く「コンサルタント資格試験」のイメージに一番近いと思います。そのため、コンサルタントを目指す方、すでに本業の方にとっては一番勉強して楽しい科目ではないかと思います。

もし苦手意識のある方は、実際の経営活動に照らし合わせてみると理解が早まるのでおすすめです。

例えば自社の経営方針を見たときに、「差別化集中戦略か~」など経営陣の思惑が透けて見えてきたりします。そうすると腹落ちして頭に定着しますし、経営陣に共感して何なら会社が好きになります(ぶらんちだけ?)。

また買い物にいったときに、つい新発売のシャンプーを買ってしまうと、「やべ、またバラエティ・シーキング発動したわw」などと楽しむことも可能です(ぶらんちだけ?)

新聞報道やニュース・企業のドキュメンタリー番組も違った視点でみることができるようになり、世界が拡がります。きっと勉強も楽しくなりますよ!

おすすめの書籍・サイト

いかにおすすめの書籍・サイトをまとめています。ぜひご参考ください。

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まとめ

如何でしたでしょうか。

企業経営理論は中小企業診断士試験の根幹をなす科目の1つです。その分学んでいて楽しいこともたくさんありますので、気負わず時間をかけて取り組みましょう!

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ぶらんち
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中小企業診断士
システムエンジニアとして14年間キャリアを積んだ後にコンサルティングファームに転職。ITコンサルタントとして従事する傍ら、中小企業診断士として伴走支援を実施中。
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