2次試験対策

これで書けるようになる!中小企業診断士2次試験の解答プロセス②回答作成編

こんにちは。ぶらんちです。
今回は2次試験の回答作成プロセス(案)についてご紹介いたします。
尚、本編は「書くべきことはまとめられるが、うまく文章に落とし込めない」方を対象としています。「何を書けばよいか分からない」方については、以下記事をご参照ください。

これで書けるようになる!中小企業診断士2次試験の解答プロセス①分析編 こんにちは。ぶらんちです。 2次試験の問題を解いたことがありますか?初めて解いた方は「何が問われていて」「何を書けば正解なのか」...

聞かれていることに答える

書き出しを定型化しよう

文章をまとめるとき、書き出しに悩むと時間がかかってしまいます。まず問題文の主旨を外さないよう、回答の書き出しを定型化してしまうと効果的です。

令和2年度事例Ⅰ 第1問設問(2)
A社は祖父がA社の買収に当たって、前の経営者と経営顧問関係を結んだり、ベテラン従業員を引き受けたりした理由は何か。100文字以内で答えよ。

上記の場合、回答すべきことは何でしょうか?

  • 前の経営者と経営顧問関係を結んだ「理由」
  • ベテラン従業員を引き受けた「理由」

ということで、回答の書き出しを「理由は」としちゃいます。

令和元年度事例Ⅰ 第3問
A 社は、新規事業のアイデアを収集する目的で HP を立ち上げ、試験乾燥のサービスを展開することによって市場開拓に成功した。自社製品やサービスの宣伝効果などHP に期待する目的・機能とは異なる点に焦点を当てたと考えられる。その成功の背景にどのような要因があったか。100 字以内で答えよ。

すごい長いですけど、回答の書き出しは「要因は」です。

令和2年度事例Ⅱ 第2問
Z 社との取引縮小を受け、B 社はハーブ Y の乾燥粉末の新たな取引先企業を探している。今後は Z 社の製品とは異なるターゲット層を獲得したいと考えているが、B社の今後の望ましい取引先構成についての方向性を、100 字以内で助言せよ。

これは少し難しいですが、「取引構成は」です。

もちろん問題によっては当てはまらないこともありますが、書き出しが決まればスラスラ書けることも多いので、意識してみましょう。

聞かれていることを漏らさず書こう

2次試験の問題文は、読んでも何を回答したらよいかよく分からないということが良く起こります。近年の事例は難解なものは少なくなりましたが、それでも何が求めらえているか分からないことも多いです。

令和2年度事例Ⅱ 第2問
Z 社との取引縮小を受け、B 社はハーブ Y の乾燥粉末の新たな取引先企業を探している。今後は Z 社の製品とは異なるターゲット層を獲得したいと考えているが、B社の今後の望ましい取引先構成についての方向性を、100 字以内で助言せよ。

この場合、回答に盛り込むべき内容は以下の通りです。

  • 今後の望ましい取引構成(の方向性)
  • 次に獲得を目指すターゲット層

設問文にあるように、「異なるターゲット層を獲得したいと考えている」とありますので、その要望を叶える提案であることをアピールする必要があります。

ぶらんち回答案

取引構成は複数の取引先と契約し依存度を抑え、事業リスクを分散させる。製品はアロマオイルや香水などを販売し、ターゲット層を20歳代後半~50歳代の大都市圏在住の女性とすることで、Z社との競合を避ける。

書き方に注意しよう

問題と課題の違い

平成29年度事例Ⅲ 第2問
C 社社長は、現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力を CNC 木工加工機の生産に充てたいと考えている。それを実現するための課題とその対応策について 120 字以内で述べよ。

課題と対応策が問われています。この時「課題はXXである。対応策はXXである。」と書くのがオーソドックスですが、課題の書き方に注意が必要です。
例えば、予件文には以下のような記述があります。

平成29年度事例Ⅲ 予件文
C社では創業以来、顧客の要求する加工精度を保つため機械の専任担当制をとっており、そのため担当している機械の他は操作ができない作業者が多い。また、各機械の操作方法や加工方法に関する技術情報は各専任作業者それぞれが保有し、標準化やマニュアル化は進められていない。

上記をそのまま課題として書いてしまうと加点されません(たぶん)。なぜなら予件文に書いてあるのは問題点だからです。

問題と課題の違い

問題「あるべき姿と現状とのギャップ」
課題「ギャップを埋めるためのアクション」です。

例えば「太っている」は問題、「ダイエットする」は課題です。

この場合は、回答に落とし込むときには「作業の兼任化(多能工化)」「技術情報の共有化」のように書きます。

問題と課題の違いは明確に意識していないと、点数に繋がらない回答を書いてしまうので注意しましょう。

留意点って何?

令和2年度事例Ⅰ 第4問
将来、祖父の立ち上げた企業グループの総帥となる A 社長が、グループ全体の人事制度を確立していくためには、どのような点に留意すべきか。中小企業診断士として 100 字以内で助言せよ。

留意点とは「気を付けておくべきこと」です。聞かれているのは「留意すべきか」ですが、気を付けることなんていくらでもありますよね。

留意点の例
  • グループ全体で公正公平な評価になるようにする
  • グループ間異動がしやすい制度とする
  • 人件費が高騰しすぎないよう設計する
  • 人件費を確保できるよう売上向上を図る
  • 導入前に説明会を開催し目的の共有を図る
  • 非正規社員も正規社員と同じく評価し士気向上を図る
  • 若手の育成が図れる制度とする

どの留意点を書くかは事例のテーマSWOT分析結果(全体ストーリー)等から総合的に判断します。
事例Ⅰは「組織・人事」がテーマですので、「人件費」の話は関係ないでしょう。導入の仕方もあまり書く必要がないですよね。

設問文に「将来、グループの総帥となるA社長が」や「グループ全体の人事制度」となっていること、予件文のストーリーからA社長は「能力主義を実現させたい」と考えていることから、「グループ全体で公正公平な評価になるようにする」が第一優先で回答すべき内容だと推察されます。

最大の理由

令和元年度事例Ⅰ 第1問
A 社長がトップに就任する以前の A 社は、苦境を打破するために、自社製品のメンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかった最大の理由は何か。100 字以内で答えよ。

予件文には理由となりそうなことが散りばめられていますが、最大の理由なので複数の理由を列記してしまってはNGです。

この場合は、「最大の理由はXX。具体的には○○」と書けば複数盛り込むことが出来ると想定されます。

ぶらんち回答案

理由は利益の確保が難しい事業であったためである。具体的には、①縮小する葉たばこ市場に依存しており新規顧客開拓が難しく、②コア技術を活かせない事業で費用増大を招いており、安定的な収入が見込めなかった。

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主語・時制に気を付ける

令和2年度事例Ⅰ 第1問設問(1)
A社の経営権を獲得する際に、A社長の祖父は、どのような経営ビジョンを描いていたと考えられるか。100 字以内で答えよ。

令和2年度事例Ⅰは、「ある酒蔵は後継者問題で廃業を考えていた。地元の有力者であったA社長の祖父は、この酒蔵を友好的買収し、孫のA社長が建て直しを図る。」というストーリーです。

建て直しの記述の中で、A社長の様々な考えや方針を垣間見ることができるのですが、これらは上記設問(1)に書いてはいけません。

当然ながら上記設問(1)の主語A社長の祖父です。
私は試験当日の緊張から、設問分析の時には認識していたのに、回答をまとめる際にいつの間にかA社長の経営方針も混ぜて考えてしまっていました。(回答を書いている途中で気づき、肝を冷やしました)

同じく「A社長がトップに就任する以前」など時制にも注意です。時制も同様に見誤ると設問要求から反れてしまうので、気を付けましょう。

予件文が提案の範囲!

令和元年度事例Ⅱ 第3問
B社社長は2019年11月以降に顧客数が大幅に減少することを予想し、その分を補うために商店街の他業種との協業を模索している。

(設問1)
B社社長は減少するであろう顧客分を補うため、協業を通じた新規顧客のトライアルが必要であると考えている。どのような協業相手と組んで、どのような顧客層を獲得すべきか。理由と併せて100字以内で助言せよ。

あるネイル業経験者の受験生と会話したときに、ご自身の経験から「協業相手にエステサロン」と回答してしまった、と伺ったことがあります。

予件文を見るとわかるのですが、エステサロンは出てきません。記述がないだけで商店街にエステサロンはあるのかもしれませんが、予件文に出てくる相手(特に複数回登場する相手)を優先的に選ぶべきですよね。

2次試験の回答は、当たり前ですが予件文+設問文に書いてある内容が最優先です。採点者の立場からみて「なぜそれを持ち出したのか」が即座に分からない(と思われる)場合、多くはアイディア回答になっています。

2次試験はあくまで「試験」ですので、中小企業診断協会の求める答えがあるはずです。

それらは、「もし窓口にこのような企業が相談に来たら、最低限このくらいは答えてほしい」という基準みたいなもので、他の人が思いつかないような素晴らしいアイディアは求められていません。

そういう素晴らしいアイディアは中小企業診断士と活躍するときまでとっておくとして、本番当日はあくまで「普通」の中小企業診断士ならどう答えるかに注力しましょう!

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他の人の回答と見比べよう

これまで回答作成時の注意点をご紹介しましたが、独学だと自分の回答の良し悪しが判断できず悩んでしまうと思います。

そんな時は「他の人の回答と見比べてみる」のが一番です。
資格予備校では模範解答と詳しい解説があり、まだ受験仲間も出来るので、ここが予備校の大きな強みだと思います。

一方、独学でも出来ないことはないです。「他の人の回答と見比べる」方法を2つ紹介します。

書籍を買う

以下記事でおすすめの書籍を紹介しています(2次対策のカテゴリに飛びます)。
これらで手に入る模範解答と見比べてみるとよいでしょう。

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受験生応援団体に参加する

中小企業診断士は横のつながりが強く、合格者の有志が集まり受験生を支援する活動を行う団体が複数存在します(タキプロ、合格一発道場 等)。

私もかつてタキプロという受験生応援団体に所属しており、そこでブログの執筆やFacebook上でのWeb勉強会・質問受付等の活動を行っていました。
(無償です!)

特にWeb勉強会では他の受験生の意見を聞くことが出来ますので、ぜひ覗いてみてください!

まとめ

如何でしたでしょうか。
2次試験の回答作成が最後にして最大の難関だと思います。

ちなみに100文字など字数制限に対応するうちに、自分の考えを論理的に簡潔にまとめる力が向上し、ビジネスに確実にプラスです。

大変かもしれませんが、頑張っていきましょう!!

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