ぶらんち合格体験記①
こんにちは。ぶらんちです。
今日は、ぶらんちが中小企業診断士を目指したきっかけから、1年目の学習で利用したスタディング(Studying)通信講座についてご紹介します。
中小企業診断士を目指すきっかけ
コンサルティング会社に転職した
もともとIT系の会社に勤めていました。ITといっても「PC」「サーバー」「ネットワーク」「アプリケーション」「Webデザイン」等、職種も必要とされるスキルも様々ですが、私が担当していたのは電話でした。
オフィス勤めの人は想像しやすいと思いますが、デスクにボタンがたくさんついた固定電話が置いてあったりしますよね。あれです。
入社当初から、内線電話システム(PBX)という、とってもニッチなシステムの構築・運用プロジェクトを担当していました。
PBXってITの中では古い分野なのですが、古すぎてどちらかといえば事務用品扱いされている機械です(他のIT機器の担当は情報システム部だけども、PBXだけは総務部が担当、なんて会社は多いです)。
なんで電話担当になったかというと、第一に私が文系(経営学部)出身で言語もコマンドも何にも分からなかったこと、第二にいくらITが好きな人でも電話技術を知っている新人なんておらず同じスタートラインに立てるから、だったと推察します。
今は携帯電話が普及し、内線電話がないオフィスも増えてきましたが、それでもある程度の従業員を抱えていたり複数拠点を構えている会社のほとんどは、何かしらの内線電話システムを持ってます。
一方、PBXの仕組みが分かっていてプロジェクトを回せる人って、他の分野に比べるとめちゃくちゃ少ないんです。
理由は単純に「IT業界内で人気が無いから」なのですが(悲)、おかげで仕事は途切れることはなく、若い時から大きなプロジェクトも経験することができました。
だけど小さな会社だったので、10年間異動がなかったんですよね。
最初は無我夢中で頑張っていましたが、5年、7年と同じことを繰り返していると、どんどんモチベーションを維持することが難しくなっていきました。
そんな中、「もし内線電話の需要が無くなったら食えなくなる」と考え、ネットワーク系の資格(CCNA)やWindows系の資格(MCP)を取り将来に備える活動もしてきました。
その後、メールシステムやWebシステムに担当が変わっていくのですが、そちらにはスキルの高い技術者もプロジェクトを回せる人がゴロゴロいるし、資格を取った程度の技術ではほとんど役に立たず、異動当初は自分の実力の無さに打ちのめされました。。。
それでも何とか頑張って、大きなプロジェクトを担当することとなるのですが、そこで出会ったのがコンサルタントという職種でした。
今まで周りには、一つの技術を極める「スペシャリスト」を目指す人ばかりでしたが、コンサルタントの方々とお仕事をしていくうちに、広い知識を組み合わせる「ゼネラリスト」という生き方に強い魅力を感じました。
(獲得技術が陳腐化したら食べていけなくなるし、そもそも定年まで最新技術を追いかけ続けるのは無理…。と半ばスペシャリストを目指すことに挫折していたところもあります)
そして、転職しました(笑)
転職してもやることは同じだった
コンサルタントになって、「いよいよゼネラリストへの第一歩だ!」と息巻いていたのですが、現実はそんなに甘くなく、担当したのはやはり「内線電話システム構築に困っている顧客のプロジェクト支援を行うこと」でした。
中途採用ってその人の能力を買って即戦力として採用するわけですから、当然といえば当然なのですが、当時結構ショックでした。
てっきりコンサルタントとしての心構えや仕事の進め方を、研修等でみっちり教えてくれるものだと思っていたので。。
今となってはとても恥ずかしいのですが、そもそもコンサルの世界って「Up or Out(昇進するか、さもなくば去れ)」なんですよね。激しい競争の中で結果を残し続けるべく考え続ける仕事であり、何も知らない中年なんて構ってもらえませんでした(哀)。
そして「誰も教えてくれないのか、じゃあ自分で勉強するか」ということで調べて、中小企業診断士という日本で唯一のコンサルタント資格があることを知るわけです。
勉強開始!…だが試験を甘く見ていた
中小企業診断士の勉強時間はおよそ1,000時間程度と言われています。ですが、ストレートで合格する人もいれば10年かかっても合格できない人がいるので、実態はもう少し短いのでは?と甘くみていました。
結果的に私が費やした時間はこちらです。
期間 | 1次試験向け | 2次試験向け | 合計 | 勉強方法 |
---|---|---|---|---|
1年目(平成30年度) | 311H | 311H | Stadying | |
2年目(令和元年度) | 580H | 294H | 874H | TAC予備校 |
3年目(令和2年度) | 348H | 348H | LEC予備校 | |
合計 | 891H | 642H | 1,533H |
思いっきり1,000時間を超えています(汗)1年目なんて1次試験は300時間、2次試験は200時間くらいを考えていたので、ほんと舐めてました。
1年目の勉強方法(1次試験)
1年目はStudying(スタディング)という、スマホでの学習を前提とした通信教育を利用しました。(当時は通勤講座という名称でした)
当時「通勤時間に勉強するだけで合格できる!」という触れ込みでしたが、このフレーズを本気で信じ、「通勤時間以外は勉強しない」という斬新な勉強方法を採用し、見事に落ちました(笑)
でも、中小企業診断士の概要を知るためには大変有意義でした。
Studying(スタディング)の良かった点
- スマホ学習でスキマ時間を有効活用しやすい
- カリキュラムに沿って勉強するだけで自然と実力が上がる
- 学習計画を立てやすい
- 小テスト(Web問題集)が良質で解説も充実している
- 安い!
一番の決め手は安さでした(当時は2年合格コースで税込¥59,980)。
最初、資格予備校に行くことも考えましたが、20万円~30万円と高いんですよね。あんまり安くても辛かったらすぐ挫折しそうだし、と色々考えて、「出せるがドブに捨てるには惜しい絶妙な金額」が私には魅力的でした。
安い分内容に問題があるかというとそんなことはなく、Studyingの講義動画はとても分かりやすいです。根幹となる基礎知識から枝葉に向けて順番に理解していくイメージで、初学者でもスムーズに理解することができるようになっています。特に経済学・経済政策はStudyingだったから合格できたのではないか、と思えるほど分かりやすいです(もうほとんど覚えてないけど汗)。
また、講義動画⇒小テスト(オリジナル問題)⇒本試験問題(過去問)となっており、徐々に知識レベルを上げられるようになっています。各問題の解答解説もとても詳しく、間違いやすいポイントや関連性の高い知識も表示されるので、繰り返し学習していくことでレベルアップを実感でき、モチベーションも維持しやすいです。
当時通勤時間が約1時間だったため、「行きに講義動画を見て、帰りに問題を解いて解説を読む」というルーティーンが組めて早々に学習習慣もつき、残りの動画数で学習計画を立てることもできて大変ありがたかったです。毎日の通勤時間でどんどん新しい知識を習得できて、中小企業診断士の勉強が一番楽しかったです。
Studying(スタディング)で上手くいかなかった点
- 問題が易しい/問題数が少ない
- 財務会計が取り組みにくい(Web通信講座の宿命)
- 2次試験対策が不足している
試験範囲を網羅的に学習したあと、1次試験合格レベルに達するよう繰り返し問題を解いたのですが、問題数が少なく、最終的にはほぼ暗記状態になってしまいました。
「暗記できればいいじゃないか!」と思うかもしれませんが、Studyingの本試験問題の過去問は抜粋でしかないので、これだけでは圧倒的に練習量が足りず、応用が利くレベルにはならないです。
もしStudyingで合格しようとするのであれば、市販の問題集を併用することをお勧めします。
私も一応買ったのですが、Studyingのスキマ時間できるところについ惹かれてしまい、ほとんど手をつけられませんでした。。。
尚、Studyingの1次試験対策のうち、中小企業経営・中小企業政策だけは傾向を外しているように感じます。「中小企業基本法」「小規模基本法」の序文なんか頻出なんですがあんまり語られないし、中小企業白書の中身も出題傾向にない箇所が出題されたり、個人的にはあまり役に立ちませんでした(※2018年当時の情報です)。
またスマホ学習の宿命か、財務・会計がとにかく学習しづらいかったです。画面上に計算機も表示できるのですが、ちまちまやっているうちに「戻る」ボタンを押してしまい、計算過程がリセットされてしまって最初からやり直し、なんて事もしょっちゅうでした。
1年目は2次試験に進めなかったのであまり使いませんでしたが、Studyingの2次試験対策は1次に比べるととても不親切です。
動画はなく音声のみで、1次とのギャップでなかなか手が伸びませんでした。そもそも2次試験は筆記なので、スマホで勉強できないですけどね。
こうして1年目は「経済学・経済政策」と「運営管理」のみ合格し、2年目へと突入するのでした。
1次試験の成績(平成30年度)
科目 | 点数 | 合否 |
---|---|---|
経済学・経済政策 | 72点 | 合格 |
財務・会計 | 44点 | 不合格 |
企業経営理論 | 59点 | 不合格 |
運営管理 | 66点 | 合格 |
経営法務 | 48点 | 不合格 |
経営情報システム | 48点 | 不合格 |
中小企業・経営政策 | 58点 | 不合格 |
合計 | 395点 | 不合格 |