1次試験対策
PR

完璧主義を捨てよう(Quick & Dirty)

branchpine
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

こんにちは。ぶらんちです。

皆さんは「Quick & Dirty(クイックアンドダーティー)」という考え方をご存知ですか?直訳すると「早く汚く」というネガティブな意味になってしまいますが、「粗くても良いから早く(アウトプットする)」という仕事の進め方を表した用語です。コンサル業界ではよく知られていますが、他業界ではなかなか浸透していないようです。

今回は「Quick & Dirty」と中小企業診断士試験の勉強への応用について解説します。

スポンサーリンク

Quick & Dirty とは

日本人は完璧主義の人が多いと言われています。これ自体はとても良いことですが、完璧を目指すあまりアウトプットがなかなか出てこない(報告がない)という人にもよく出会います。

おそらく本人としては「品質が悪いと思われたくない」「もしミスがあったら怒られる」「恥ずかしい」などの感情があるのだと思いますが、顧客や管理者からすると進捗が分からないほうが心配です。もし全く方向性が合っていないものを作成していたとしたら、手戻りが発生して多大な時間を無駄にしてしまう可能性があるからです。

完璧主義的な考え方QCD(Quality・Cost・Delivery)のうち、品質(Quality)に比重が偏っていて、コスト(Cost)や納期(Delivery)を軽視する傾向があります。その品質についても、求めている方向性と異なるものであれば全く評価されないリスクもある、というわけです。

Quick & Dirtyは「納期までにどこまで品質を高められるか」を重視する考え方です。例えば納期が1週間後なら、まずは3日後に下書き(ドラフト初版)を提出して方向性を合意し、次の日に0.1版、0.2版と内容をブラッシュアップしていって、納期を迎える頃には双方が納得のいく納品物が出来ている、といった具合です。

納期の前にチェックポイントを置いて、都度方向性を確認しながら進めていくことで、QCD(品質・コスト・納期)全てを高めていくことが出来ます。

ケースバイケースですが、「〆切当日に初めて見せる」は基本NGです。内容が固まっていなくてもとにかくアウトプットを増やして共有し、みんなで作り上げる意識を持つことが重要、ということですね。

中小企業診断士試験の特徴を知る

中小企業診断士の1次試験範囲は、企業経営理論、財務・会計経済学・経済政策運営管理など7科目もあってとても広いです。特に経営法務情報システム中小企業経営・政策なんかは法改正や技術の進歩などで毎年内容が変化していきますので、「試験範囲を完璧に覚える(解ける)」ことを目標に勉強していては永遠に終わりません。

また2次試験は論述式となっており、正解は公表されることはなくそもそも「完璧」というものが存在しません。各予備校が合格メソッドを提唱していますが、それを本試験の初見問題で完全に再現することはほぼ不可能です。

ただ、中小企業診断士試験の合格基準は以下の通り、各科目とも60点以上がベースです。

1次試験の合格基準

7科目の合計得点が420点以上
→ 60点未満の科目があっても、全科目平均で60点以上であれば問題なし 40点未満の科目が1つもないこと
→ 合計得点が420点以上であっても、40点未満があれば足切り

2次試験の合格基準

総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないこと

中小企業診断士はゼネラリストなので、広い分野の知識をカバーしつつ、自分の得意領域を伸ばすことが求められます。中小企業診断士試験もそれらを念頭に制度設計されており、完璧主義とは相性が悪いと言えます。

あわせて読みたい
ゼネラリストとは
ゼネラリストとは

パレートの法則(80:20の法則)

「顧客全体の2割に当たる優良顧客から、売上の8割をあげている」「売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している」など、2割の重要な要素が全体の8割の成果を生むという経験則を表す用語です。ばらつきの法則とも呼ばれます。

この法則を勉強時間に当てはめると、「80点をとることにかかる労力は全勉強時間の2割で済むが、そこからさらに100点を目指そうとすると8割の時間がかかる(=4倍時間がかかる)」ということになります。

効率面からも、完璧主義的な勉強方法はおススメ出来ないということですね。

推奨される勉強方法

頻出分野に集中特化

近年推奨されている学習方法です。特に通信講座は「頻出分野に集中特化」が主流であり、少ない時間で効率的に合格可能性を上げることができます。

Studying(スタディング)

Studyingでは、企業経営理論のみ受講するなど、科目ごとに受講することも可能です。
また、企業経営理論の第1回は無料視聴できるので、自分に合うか確認してから申し込むことができます。

診断士ゼミナール

合格同期に利用者が多かった通信講座です。業界最安値、3年間受講延長が無料というのが大きな特徴です。

アガルート

最近TVCMが増えてきて認知度が急上昇している通信講座です。こちらは合格特典で全額返金お祝い金というぶっ飛んだ制度があります。

広く浅くを繰り返す

こちらは旧来からの手法(?)で、予備校で多く採用されています。「頻出分野に集中特化」はメリットが多いものの、傾向を外すと惨敗するリスクもあることから、「少し時間がかかってもリスクを軽減したい」という方にはコチラの勉強方法がおススメです。

また、最大手の予備校として有名なのがTACです。1次2次を通しで勉強するなら、LECかTACのどちらかになると思います(ぶらんちは結局両方通いましたけどね汗)

LEC(東京リーガルマインド)

診断士講座二大巨頭の一つ!

特に2次試験対策に定評があり、毎年たくさんの方が合格しています。

まとめ

如何でしたでしょうか?

誤解してほしくないのですが、完璧主義自体はとても良いことです。完璧を追い求める精神(スピリット)は日本の高品質・高付加価値を支えてきた大切な考え方です。

ただ、中小企業診断士試験に関しては完璧主義を貫くと、勉強が辛くなりモチベーションの維持がとても困難になります。今回ご紹介した勉強方法はどれも「インプットとアウトプットを繰り返すことで少しずつ品質を上げる」というやり方であり、「Quick & Dirty」の考え方に近いです。

試験当日までに合格基準(6割)に達する実力があればいいので、「この章を完璧にしてから次の章に進もう」「1つの科目をマスターしてから次の科目を勉強しよう」ではなく、どんどん進めて少しずつ品質を上げるような学習計画を立てて頂ければと思います!

あわせて読みたい
中小企業診断士試験合格に向けた勉強方法(全体戦略編)
中小企業診断士試験合格に向けた勉強方法(全体戦略編)
ABOUT ME
ぶらんち
ぶらんち
中小企業診断士
システムエンジニアとして14年間キャリアを積んだ後にコンサルティングファームに転職。ITコンサルタントとして従事する傍ら、中小企業診断士として伴走支援を実施中。
スポンサーリンク
記事URLをコピーしました