プル戦略とプッシュ戦略

こんにちは。ぶらんちです。企業が顧客にアプローチする方法はたくさんありますが、マーケティング用語としてプル戦略とプッシュ戦略というものがあります。それぞれ一長一短あり、使い分けが重要と言われています。
ただ、そもそもどんな特徴か分かっていないと使い分けも何もないですよね。なので今回は「プル戦略とプッシュ戦略の違い」について紹介したいと思います。
プル戦略とは
プル戦略とは、顧客が調べた時に欲しい情報に辿り着けるようにしておく戦略です。興味を持ってくれるように情報をバラまいておき、顧客自らお店に足を運んだり、企業側にコンタクトを取ったりするように仕向ける作戦です。
自分から調べてもらうためには、認知度が高い方が当然有利です。なのでとにかく認知度を高めるための活動と読み替えてもいいかもしれません。
- 口コミを促す
- 展示会に出展
- セミナーを開催
- 自社サイトにおススメ商品の情報を掲載してSEO対策を施し、検索順位を上げておく
- SNSに商品の写真を投稿して拡散を狙う
- テレビ・ラジオなどのCM
- 新聞・雑誌広告
- 折り込みチラシ
- パブリシティ
最後のパブリシティとは、マス広告(新聞、ラジオ、雑誌、TVなど)に対してプレスリリース等を行い、ニュースとして取り上げてもらう活動のことです。広告費のようなコストはかからず、信頼性の高い情報として広く伝達されますが、企業側では掲載の有無や取り扱われ方はコントロールできません。
プッシュ戦略とは
プッシュ戦略とは、企業側から見込み顧客に対して直接売り込みをかける戦略です。
- 訪問営業
- 電話営業
- ダイレクトメール
従来営業と言えばプッシュ戦略で、時に強引な手法で敬遠されてしまうこともあります。ただ、消費者が全く知らない商品の場合は、プッシュ戦略は大きな効果を発揮し、潜在顧客の掘り起こしにつながることもあります。
単純に分けられない
折り込みチラシはプル戦略なのに、ダイレクトメールだとプッシュ戦略なの…?線引きがよく分からないな…。
実はぶらんちもそう思ってました。というのも、予備校のテキストって「プル戦略は広告とパブリシティ」「プッシュ戦略は人的販売と販売促進」なんて抽象的には書いてあるんですけど、具体例ってあんまり書いてないんですよね。上記の例もあくまで言葉の定義から、ぶらんちが仕分けしただけです(紛らわしい…)。だから、上記のような疑問を持たれても仕方ないかな…と思います。
実際、「続きはWebで!」なんてCMは、プルを誘発するためのプッシュだったりしますし、ダイレクトメールだってまずプルで情報を入手しないとプッシュできないですよね。純粋な意味でのプッシュ戦略なんて、飛込み営業とテレアポ営業だけかもしれません。
そういうわけで、あくまでマーケティング上の考え方として捉えるのが良いのではないでしょうか。
まとめ
如何でしたでしょうか?
近年は関係性マーケティングが注目されて、双方向コミュニケーションが重要視されています。特に2次試験では「プル戦略かプッシュ戦略か」ではなく如何に顧客を巻き込んだマーケティングが出来るか、が問われることが多いです。SNSの発展により「消費者が新製品開発に参加できる」場面は増えていると思います。
なので、プル戦略とプッシュ戦略はあまり仕分けにこだわらず、「そういう考え方なんだな」で留めてもよいかもしれません。