用語の定義を正しく押さえよう②

こんにちは。ぶらんちです。中小企業診断士試験では、用語の定義を正しく理解していないと回答できない設問も多いですよね。今回は、ぶらんちが引っかかった用語の定義をピックアップして紹介します。第1弾も合わせてご確認ください!
https://branchpine.com/archives/1616MTBF・MTTR・MTTF
経営情報システムに登場する信頼性評価(RASIS)の指標です。
- MTBF(Mean Time Between Failure)
平均故障間隔 - MTTR(Mean Time To Repair)
平均修理時間 - MTTF(Mean Time To Failure)
平均故障時間
注目すべきは略語ではなく正式名称のほうです。「F」が付いたら故障、「R」は修理、「B」は間隔、といった形で機械的に覚えることで、間違いを減らすことができます。ついでに公式も合わせてご紹介します。
- MTBF =稼働時間の和 ÷ 故障回数
- MTTR =修復時間の和 ÷ 故障回数
- MTTF =稼働時間の和 ÷ 故障回数
MTBFとMTTFの求め方は同じです。違いは、MTBFは修理が可能な製品に対する指標、MTTFは修理が出来ない製品に対する指標ということです。MTBFは修理が可能だから「Between(間隔)」なんですね。MTTFのほうは故障を以て利用できなくなるので、平均寿命とも呼ばれます。
ちなみにMTBFとMTTRより稼働率を求めることができます。

図の稼働時間がそれぞれ100時間・110時間・90時間だった場合、MTBFは150時間です。一方、修復時間が1.5時間・0.5時間だった場合、MTTRは1時間です。そして稼働率は99.3%となります。
経営情報システムはこの手のややこしい用語が多いのですが、正式名称の方も合わせて覚えておくと間違いが少なくなります。
CAD・CAM・CAE・CIM
こちらは運営管理で登場する用語です。2次試験の事例Ⅲでも(直接的ではないものの)登場しますので、正しく覚えておきたいです。
- CAD(Computer Aided Disign)
コンピュータ支援による設計。製品の形状やその他属性データから設計データを作成する。 - CAM(Computer Aided Manufacturing)
コンピュータ支援による生産。CADデータより生産に必要な工程設計・スケジュール計画、及び加工プログラム(NC加工機等に登録するデータ)を生成する。 - CAE(Computer Aided Engineering)
コンピュータ支援による解析。製品設計に基づくシミュレーションを行い、生産前に期待した性能品質が実現できるか分析する。 - CIM(Computer Integrated Manufacturing System)
コンピュータ統合生産。受注から製品開発・設計、生産計画・調達・製造・物流に至るまで、生産に関わるあらゆる活動をコンピュータで一元管理するシステム。
ぶらんちはCADだけは触ったことがあったのでイメージがついたのですが、他分野の方には何のこっちゃですよね。イメージとしてはCADを導入すれば設計工程が楽になり、追加でCAMを導入すれば生産工程の効率化が図れます。CAEまで導入出来れば生産前に品質評価が出来るので、製品開発全体の効率化に繋がります。CIMは様々な生産管理システムを組み合わせて実現される概念と捉えた方がしっくりくると思います。
こちらも正式名称と和訳を覚えておくと間違えが減ると思います。
ロイヤルティ・ロイヤリティ
- ロイヤルティ
ブランドや商品・サービスに対する信頼や愛着。愛顧。 - ロイヤリティ
特許権・商標権・著作権など特定の権利に対する使用料。
ロイヤルティは企業経営理論で登場する顧客関係性強化に関わる用語です。顧客ロイヤルティといった形で使います。一方のロイヤリティは経営法務に関わる用語ですが、選択肢に登場するような重要用語ではありません。特に2次試験は論述なので、あやふやであれば避けた方が無難です。
フランチャイザー・フランチャイジー
- フランチャイザー
ノウハウや商標の使用権を持つフランチャイズ本部 - フランチャイジー
フランチャイズに参加する加盟店
フランチャイズ契約の本部と加盟店を指す用語です。混乱しやすいのですが、最後の母音が「あ」行が提供する側、「い」行が提供をうける側、と覚えると良いです。例えば、カウンセラーはカウンセリングする者、カウンセリーは患者さんです。
まとめ
如何でしたでしょうか?
今後も紛らわしい用語を(思い出したら)記事にしていきます。みなさまも不安な用語は定義を改めて確認してみましょう!
https://branchpine.com/archives/1616