中小企業診断士試験

ひよこ食いに気をつけろ

branchpine

こんにちは。ぶらんちです。中小企業診断士の合格発表時期くらいからチラホラ耳にする「ひよこ食い」。業界に入りたてで、右も左も分からない人を(悪い意味で)対象にしたビジネスのことを言いますが、狙われる時期が時期だけに見分けることは非常に難しいです。そこで今回は、「中小企業診断士とひよこ食い」について解説します。

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ひよこ食いとは

「ひよこ食い」とは、一般的に税理士・社会保険労務士・行政書士といった「士業」に合格した人独立して間もない人を対象に、「○○すれば儲かる」「簡単に顧問契約が取れる」といった甘い言葉でセミナー受講や書籍購入の勧誘を行い、利益を得るビジネスのことを言います。

ここでいうセミナーや書籍というのは、ノウハウの核心には触れていなかったり、実践しても集客が見込めない(もしくは非常に困難)、有益だとしても成果に見合わないほど高額、といった劣悪なものを指します。仮に高額だったとしても、高い満足度を得られるものは「ひよこ食い」とは言いません。

なお、中小企業診断士の場合、上記タイプの「ひよこ食い」はあまり見かけません。理由は3つ考えられます。

  • 独立を目指す割合が少ない
  • 独占業務がない
  • 経営やマーケティングの知識がある

独立を目指す割合が少ない

「ひよこ食い」がビジネスとして成り立つ背景に、資格を取ったがそれだけでは食えない人の存在が挙げられます。ですが、中小企業診断士の業界では「それだけで食べていこう」と考えている人」がそもそも少ないです。例えば社労士の場合は7割弱、税理士に至っては合格者の8割が独立開業すると言われていますが、中小企業診断士の開業率は3割程度です。

中小企業診断士はビジネスパーソンに人気が高い資格で、スキルアップのために受ける人が多いことが要因と考えられます。中小企業診断士試験の範囲が経営全般ということもあり、スキルアップ目的の受験生は中小企業の経営者大企業の管理職が多く、資格取得前から高収入という傾向があります。つまり、中小企業診断士としての開業をリスクを取ってまで選ばない人が一定数存在するため、他士業に比べてひよこ食いビジネスのターゲット層が相対的に少ないです。

独占業務がない

「独占業務」とは、その資格がないと実施できない業務のことです。例えば、税理士は税務に関する相談対応、社労士は人事労務管理に関する相談対応といった独占業務として持っています。ですが、中小企業診断士の領分である経営相談対応については、資格が無くても誰でも行うことができます。独占業務がないことはデメリットと思われがちですが、実は、独占業務に縛られない「高い自由度」が中小企業診断士の魅力の一つになっています。

独占業務がある士業では、資格を持たない者に対しては高い参入障壁を築ける一方で、同じ資格を持つ者同士では熾烈な競争が繰り広げられることとなります。業務内容で差別化することは難しいので、どうしても営業力や組織力が強いところに仕事が集まりやすいです。そのため「食えない者」も多く、不安に駆られて「ひよこ食い」の餌食になってしまう…という構図です。

一方で中小企業診断士は、「IT×診断士」「建築×診断士」「スタートアップ特化」「事業承継専門」など、自分の得意を活かしてスキルを磨き差別化することができます。ニッチな市場を開拓できれば大きく稼ぐことだって夢ではありません。そのような環境下では「これさえやれば」といったストーリーを作りづらく、ひよこ食いビジネスが成立しづらい一因となっています。

経営やマーケティングの知識がある

中小企業診断士資格に合格するくらいですから、経営やマーケティングの知識が豊富です。「これさえやれば」「誰でも簡単に」なんて手法が存在しないことは百も承知ですよね。

「内部環境や外部環境を踏まえ、差別化を図り利益を伸ばす」方法を考えるのが中小企業診断士ですから、絶対的な手法を謳う「ひよこ食い」にはまず引っかからない、はずです(…引っかからないでほしい!)。

気をつけるべきは「やりがい搾取型」

と、ここまで「中小企業診断士はひよこ食いに狙われにくい」と書きましたが、1つ気を付けなければならないものがあります。それは、せっかく培った知識やスキルを不当に安価な労働力として使われてしまう「やりがい搾取型」のひよこ食いです。

具体的には「あなたの実績になりますよ」を盾に、あなたに不利な条件で仕事を依頼することです。特に最近多いのは「補助金申請支援」で、ほぼ丸投げにも関わらず報酬が少額だったり、実際の支払が相当後になっていたり(ひどいものでは1年以上先)といった類いの話をよく聞きます。一番最初に来た依頼は嬉しい反面、不安も大きいので、報酬が低くても受けてしまいがちなんですよね。

別の視点では、中小企業診断士資格更新のためには5年間で30日(ポイント)の経営診断・実務従事を行う必要があるのですが、独立していない組(企業内診断士)の中には実務ポイントが集められずに悩んでいる人も多いです。そこにつけこんで、「実務ポイントを上げるから無償でやってほしい」という依頼をする人もたくさんいます。

全部が「ひよこ食い」なわけではない

ただ、報酬が低い仕事が全て「ひよこ食い」なわけではありません。本当に予算がなくて高い報酬を提示できない場合もあるし、実績もない人に満額は出せないというのも本音としてあるでしょう。逆に、副業禁止で無報酬がありがたい企業内診断士がいることも事実です。

なので、多少ひよこ食いの疑いがあったとしても、最終的に自分が納得できれば乗っかってもいいのではないかと思います。実績になるのは確かですし、厳しい環境の方が成長が早いと前向きに捉えることも出来なくはないです。

ただ、以下については本当に気をつけた方が良いです。仕事に着手する前に、必ず先方と摺り合わせましょう。

本当に気をつけたい5点
  • 書面による契約の取り交わしがない
  • 業務範囲や完了条件が明確でない
  • 支払条件が明確でない/支払までの期間が長い
  • コスト負担がある
  • 賠償責任を問われる可能性がある

まとめ

如何でしたでしょうか?

中小企業診断士の需要は年々高まっています。正直、仕事の依頼は正式登録前でもガンガン来ます。契約条件の良し悪しは相対的に見極めないと分からないので、受験生応援団体や診断士協会、研究会などに参加して、積極的に情報交換することをおすすめします。

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中小企業診断士
システムエンジニアとして14年間キャリアを積んだ後にコンサルティングファームに転職。ITコンサルタントとして従事する傍ら、中小企業診断士として伴走支援を実施中。
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