2次試験対策
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「春秋要約」で要約力を鍛えよう!

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こんにちは。ぶらんちです。春秋要約とは文章作成トレーニングの一種です。中小企業診断士試験の2次試験対策として広まったものですが、コンサルティングファームの中にはロジカルシンキングの醸成や要約力向上施策として広く推奨しているところもあります。

今回は、そんな春秋要約のトレーニング方法とその効果について考察していきます。

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春秋要約とは

春秋要約とは、日本経済新聞の朝刊一面コラム「春秋」を読み、筆者の主張(ポイント)を40字以内にまとめるトレーニング方法です。「春秋」の構成はだいたい4段落550字程度となっており、それらを約10分の1程度の文章量に要約することで「言いたいことを簡潔明瞭にまとめる」チカラを身につけます。

中小企業診断士の第2次試験は、2,500~3,000字程度の与件文を読んで、過去の変遷や現状の問題点、今後の課題などを整理し、設問文に沿って100字程度に回答をまとめる試験です。

与件文に書かれている膨大な要素を、そのまま回答に書いていては到底100字に収まらないです。そこで「要はXXである」と簡潔に述べる技術が必要不可欠です。

当然ながら本試験は初めて見る文章なわけで、80分間でスラスラと100字にまとめられるようになるには練習が必要です。ただ、過去問なんて数が限られてますし、要約練習のためだけに使ってしまうのもなんだかもったいないです。

春秋要約は、そんなニーズを満たす「打って付けの方法」と言うわけです。

ちなみになぜ日経新聞の「春秋」なのかというと、個別の企業、業界に関わる時事ネタが多く、中小企業診断士としての知識補充にも繋がるから、なんだそうです。

なぜ回答に字数制限がある?

なぜ中小企業診断士2次試験には字数制限があるのでしょうか?採点者の負荷軽減という側面はもちろんあるでしょうが、コンサルタントは要約力を求められる職種だから、というのが大きな理由だと思います。

経営者は忙しい人が多く、ダラダラとした話をじっと聞いてくれるなんてことはほぼ無いです。なので経営者とお仕事をするときには「話は短く簡潔に」が基本中の基本です。ただ、必要な情報を省略してしまうとミスリードになってしまうので、伝えるべき内容の取捨選択が大切です。

また補助金申請などでも、提出書類にページ枚数制限があったり自由筆記欄が少ししかなかったりして、要約力が求められる場面は多いです。審査側の負荷軽減が一番の理由ですが、実際応募者が「つらつらと100ページ以上書いた計画書」を添付してきたらどう思うでしょうか。審査員はどこに必要要件が書かれているか、加点要素はあるのか等探しながら読むわけで、パッと読み飛ばすわけにもいかず、とても困ってしまいます(まあ、間違いなく心象は悪いです…)。

つまり、字数制限はコンサルタント能力の一つである「要約力」を見るためでもある、ということですね。

誰かに見てもらうことが重要

春秋要約で重要なのは「誰かに見てもらうこと」です。550字の文章の中には筆者の主張がいくつも出てくることがあり、「どれが最も言いたいことなのか」を見誤ってしまうと全然違う内容になってしまいます。

本当の意味で「言いたいことをキチンと捉えられたか」は筆者に聞くしかないですが、誰かに要約を見てもらい、アドバイスを受けることでブラッシュアップさせていくことは出来ます。

ちなみに中小企業診断士試験でも同様のことが起こりますが、この場合は多数派の解答を書くことが合格への近道とされています(少数派の解答は点数が低い)。なので中小企業診断士試験対策として春秋要約に取り組む方にとっては、「他の人と同じところをキチンと切り取れているか確認すること」が一番の肝であると考えます。

Twitter「#sjyouyaku」

春秋要約をするのであれば、Twitterは必須ツールといっても過言ではないでしょう。

Twitter上では、春秋要約に取り組むたくさんの方が「#sjyouyaku」「#春秋要約」というハッシュタグをつけて投稿しているので、他の方の投稿を見てよい所を取り入れたり、自分の要約にアドバイスをもらえたりします。Twitterであれば通勤通学途中にも気軽に取り組めるし、楽しみながら実力をアップさせていくことが出来ます。

ちなみに中小企業診断士を目指す方も多いので、受験生仲間を増やすこともできますよ。

デメリット

いいことづくめの春秋要約ですが、デメリットがあることも覚えておきましょう。

日経新聞の購読が必要

そもそも「春秋」を読むためには日経新聞の購読が必要です。以前は電子版で無料公開されていましたが、今は有料記事になってしまいました。

日経新聞には良質な記事が多く、購読して損はないと思いますが、お金が惜しい方には躊躇するポイントかもしれません。

それなりに時間がかかる

「春秋要約は1日10分程度だから続けやすい」という情報も見かけますが、多くの場合10分では終わらないです。先に述べた通り、他者のTwitter投稿と比較してみて、「客観的に見て要約できているか」を分析する時間が最も重要だからです。

毎日Twitterに投稿している方でも、「本当にまとまってる?」というのを見かけることがあります。多分ルーティンワーク化してしまって他の方の投稿を見ていないんだと思うのですが、それではあまり意味がないです。

直接的には点数は伸びない

春秋要約と中小企業診断士試験では、厳密には同じ「要約力」ではありません。春秋要約はあくまで筆者の主張ありきですので、自分がどう思うかといった「考えをまとめる」部分は全く無いです。

一方、中小企業診断士試験は与件文から課題解決に向けた分析を行ったうえで100字にまとめる必要があり、課題解決案を整理する能力がなければ結局正答には辿り着けません

試験合格を目指すのであれば、あくまで1次知識の補充や過去問分析に時間をかけるべきであり、春秋要約はトレーニングの一環であることを忘れないことが重要です。

まとめ

如何でしたでしょうか?

実は私、受験生時代は「聞いたことがある」程度で、中国の古文書とか絵画の類いだと思ってました。なのでそんなイメージのアイキャッチにしてみました。

よく考えれば、予備校で中国の古文書の話を色々な人がするはず無いって分かるはずなんですけどね。なんでそう思ったのか不思議です…。

ABOUT ME
ぶらんち
ぶらんち
中小企業診断士
システムエンジニアとして14年間キャリアを積んだ後にコンサルティングファームに転職。ITコンサルタントとして従事する傍ら、中小企業診断士として伴走支援を実施中。
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