1次試験対策

人事施策のサチノヒホ

こんにちは。ぶらんちです。今回は「企業経営理論」で出題される人的資源管理の分野から、2次試験でよく出題される部分をピックアップしてご紹介します。

人事施策の出題傾向

2次試験において人事施策が問われるのは事例Ⅰです。テーマが「人事・組織」なので当然と言えば当然です。ちなみに出題された場合は与件文や設問文にヒントがなく、1次試験の知識を使って適切な助言を考えなくてはならないケースがほとんどです。

出題分野H28H29H30R1R2
労働関連法規
人事・労務情報
雇用管理
能力開発
賃金管理
作業条件管理
※分類は1次試験案内の「試験科目設置の目的と内容」より抜粋

こう見ると結構偏ってますね。狭い範囲ながら、企業経営理論の知識補充が重要になってきます。

人事施策のサチノヒホって何?

人事施策のサチノヒホとは、2次試験で人事施策を答える際に網羅的に考えるためのフレームワーク(語呂合わせ)です。

  • サ(採用)
  • チ(配置転換)
  • ノ(能力開発)
  • ヒ(評価)
  • ホ(報酬)

配置転換(はいチてんかん)だけ若干ムリがありますが、まあそういうもんだと思ってください

採用

採用は人を増やして組織の活性化を図ることです。中途採用新卒採用がありますがそれぞれ目的が異なります。

中途採用

中途採用の目的は即戦力の追加です。

もともとスキルを持っているので教育コストを抑えることができます。人員不足で出来なかったことができるようになり、経営戦略の幅が広がります。また、前職までに培ったスキルを活かして、組織の新しい風となることを期待されます。うまく行けば、今までにない新製品の発想や、新しい管理手法が生まれ、組織の活性化につながるかもしれません。

一方、前職までの職務経験や企業文化と折り合いがつかず、上手く馴染めない(結果辞めてしまう)リスクもあります。

新卒採用

新卒採用の目的は組織の若返り将来の幹部候補の育成です。

入社当初は仕事へのこだわりや信条みたいなものがないので、企業理念が浸透しやすく、企業文化に適した人材育成ができます。既存社員を指導係につけることで、既存社員の意識改革や知識の棚卸しにも役立ち、こちらも組織活性化に繋がります。

一方で、一から教えることになるため教育コストは多くかかります。専門性の高い業務の場合は特に時間がかかることになります。

配置転換

配置転換は、役割やポジションを変えることで社員の職務充実職務拡大を図るものです。

同じ仕事を続けていると習熟度や品質は上がりますが、そのうち慣れや飽きなどモチベーションは低下していきます。配置転換を適切なタイミングで行うと、本人はキャリアパスを描くことができモチベーションやモラールの向上に繋がります。会社としても色々な仕事ができる人材が増えるので組織の柔軟性が高まり、環境変化に対応するスピーディーな経営を行うことができます。

能力開発

能力開発は、個人やチームのチカラを向上させるために組織的・体系的に行われる取り組みのことです。具体的な方法にOJTOff-JTがあります。

OJT

OJT(On the Job Training)とは、上司や先輩社員が指導員となり、実際に仕事を行いながら能力向上を図る手法です。実務に即して行われるので、短期間で実践的な能力を身につけることができます。研修に比べコストもかからないのも企業側にはメリットです。

一方、成果が指導者の力量に左右され、体系的に能力を伸ばすことが難しいです。

Off-JT

Off-JT(Off the Job Training)は反対に職場を離れて、研修などで能力を伸ばす方法です。体系的に学ぶことができ、また普段の仕事では触れない新しい知識を得ることができます。

但しOJTのような短期的効果は低く、中長期的に効果測定する必要があります。

評価

評価は、簡単に言うと「頑張ってくれてありがとう」の気持ちを形にするための仕組みのことです。

人事制度のような昇級や昇給のルールだけでなく、目標管理制度社内表彰制度なんかも含まれます。成果主義なんかもそうですね。

目標管理制度

目標管理制度(MBO:Management By Objectives)とは、従業員が個人目標を設定し、自主的に目標達成を目指す制度です。個人の主体性を引き出し、モチベーション向上に有効です。この制度のポイントは上司とコミュニケーションを取りながら目標設定するところにあり、評価制度とコミュニケーションツールを兼ねているというのが面白いですね。

社内表彰制度

社内表彰制度は、従業員が何かしらの成果や業績に貢献したときに、それらを讃える制度です。表彰の内容は「新規事業立ち上げに成功」のような大きなものから、「勤続25年」といった労いのものも含めてさまざまです。誰でも褒められればうれしいし、モチベーションもアップしますよね。表彰の内容によってはモラール向上や離職率低下も期待できます。

一方、表彰制度があることで、当然「表彰されない者」が現れるのもまた事実です。特に小さな会社の場合は 嫉妬などで社内の関係性が悪くなったり、逆にモチベーション低下を招くこともあるので注意です(この論点はあんまり試験に出ませんけどね)。

報酬

報酬とはズバリ昇給賞与のことです。お金によるインセンティブはモチベーション向上には最も直接的な効果が高いです。但し人件費の増大を招くので、頻繁には行うことが出来ません(従業員からすれば頻繁にしてくれたら嬉しいですけどね)。そこで従業員持ち株制度だったりストックオプションだったり、間接的な制度もあります。

尚、昇給・賞与によるモチベーション向上・モラール向上効果は2~3ヵ月しか続かないとも言われています。あんまりお金に頼ってもダメってことですね(頼ってくれて全然かまわないんですけどね)。

本試験での対応

平成30年度事例Ⅰ 第4問
A 社が、社員のチャレンジ精神や独創性を維持していくために、金銭的・物理的インセンティブの提供以外に、どのようなことに取り組むべきか。中小企業診断士として、100 字以内で助言せよ。

平成30年度のA社は研究開発に力を入れている企業で、社員にどんどんチャレンジしてほしいと考えています。そんな時はどんな人事施策が考えられるでしょうか?ちなみに予件文にはノーヒントです。

いろいろ考えられると思いますが、設問に「金銭的・物理的インセンティブの提供以外」とあるので、報酬に当たる施策は回答に書いてはダメです。昇給や賞与のアップはNGってことですね。研究室とか個室とかもおそらく危険な回答になるかと思います。

既存社員のことなので採用も考えづらいです。そうすると「配置転換・能力開発・評価」の中からA社にあった施策を回答することとなります。

ぶらんち解答案

取り組むべき内容は、①社内外の研修の充実、自己啓発の支援等で能力開発を推進、②製品開発に関わる提案制度導入・権限移譲の実施、③目標管理制度や表彰制度を導入、等で社員の士気を高め、組織活性化を図る。

ちょっとやりすぎかもしれませんが(汗)、ノーヒント問題への対応としては十分でしょう。

まとめ

如何でしたでしょうか。

ある方に伺ったところ、最近は「サチノヒホモケンティ」(採用、配置転換、能力開発、評価、モラール権限委譲定着率)に進化しているそうです。モラールと定着率は「効果に書けるよ」ってことなんですかね…?並びがおかしい気がしますが…

まあ、本試験でパッと思い出せて、実力を発揮できるキッカケになればなんでも良いと思います。

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